こんにちは、ひよりです。

2025年の秋から放送されたNHK朝ドラ『ばけばけ』。先日、舞台にもなった、熊本の「小泉八雲手取本町旧居」へ出かけてきました。

ドラマ放送が終了してからも冷めやらぬ『ばけばけ』人気!


私が訪れた日曜日も、朝からたくさんの人が詰めかけていて、あらためて「八雲さんとおトキ(セツ)さん」がみんなに愛されているんだな……と、ファンの一人として温かな気持ちになりました。

ひより

今回は、街の喧騒を忘れて明治の世界へタイムトラベルできる、素敵な『小泉八雲旧居』の様子をお伝えします。


『ばけばけ』のモデルになった小泉八雲をはじめ、文豪の聖地が熊本にはまだまだいっぱい!

夏目漱石大江旧居
文豪が愛した、日だまりの縁側。夏目漱石「大江旧居」で旅の記憶に想いを馳せる熊本で6回も引越しをした夏目漱石。その3番目の住まい「大江旧居」を現地ルポ。名作『草枕』の出発点となった日当たりのいい縁側や、小さな囲炉裏、美しい茶箪笥など、文豪の丁寧な暮らしに触れる大人散策をご紹介します。...


余韻に浸りながら熊本を旅するなら、文豪たちも歩いた城下町近くのホテルがおすすめです。

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この記事の写真は2026年3月に撮影したものです。

鶴屋百貨店のすぐ裏。街なかに佇む明治の静寂

現在は安政町の蓮政寺公園横に移築・復元されている「小泉八雲熊本旧居」。
もともとは、今の鶴屋百貨店東館のあたり(手取本町34番地)にあったそうです。

小泉八雲手取本町旧居

明治24年(1891年)11月19日。 五高(現・熊本大学)の英語教師として赴任したハーン(八雲)は、夫人(セツ・ドラマではトキ)とともに熊本に到着しました。

実は赴任当時、学校側はハーンのために「洋風の家」を準備していたのだそう。
ところが、ハーンの希望は「畳のある日本の家に住みたい」という強いものでした。

そのこだわりのおかげで、この情緒あふれる日本家屋での暮らしが始まったのです。

大人の旅をもっと快適に

八雲も愛した熊本の城下町。歴史を感じる上質なホテルでの宿泊は、自分へのご褒美にぴったりです。

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なぜ八雲は、愛する島根を離れ熊本へ?

そもそも「通りすがりの旅行記作家」として来日したハーン。

でも、セツ(トキ)やその家族の温かさに触れ、「この日本で一生をやり直そう」と心に決めたといいます。

熊本におけるハーン

そんな彼が島根を離れ、熊本へ移らなければならなかったのには、切実な理由がありました。

一つは、
日本海側の冬の厳しすぎる寒さ!(彼にとってはまさに「地獄」だったとか)
そしてもう一つは、
国立の五高へ移ることによるお給料(俸給)の差。

家族を守り、日本で生きていくための、切実で愛のある選択だったのですね。

ちなみに「小泉八雲」という名前。
これは、日本で一番古い和歌(スサノオノミコトの「八雲立つ…」)をもとに、セツさんの祖父によって名付けられたものだそうです。

ひより

『八雲』という名前まで家族の絆が込められているなんて素敵!

下級武士の屋敷に息づく、大家族の暮らし

現在公開されている『小泉八雲熊本旧居』は、江戸時代の下級武士の屋敷を再建・保存したものです。

昭和30年代には取り壊しの危機に瀕しましたが、有志の尽力によって現在の場所へと守り継がれました。

小泉八雲旧居

当時はお手伝いさんもいて、多い時にはなんと9人で暮らしていたのだとか!

静かな屋敷の中に、にぎやかな家族の笑い声が響いていた様子が目に浮かびます。

1. 毎朝の習慣だった「特注の神棚」

日本文化を深く愛した八雲は、この家を借りる際、わざわざ特注で神棚を作らせました。

熊本での八雲は、意外にも健康的でチャーミングな朝を過ごしていました。


松江時代に崩した体調を熊本の地で回復させた彼は、

”ゆで卵とブランデー(!)”

を口にしてから学校へ向かうのが日課だったといいます。

さらに、手取本町の家には特注の神棚を設け、毎朝欠かさず拍手を打って礼拝していたそう。

西洋人でありながら、誰よりも日本の「日々の祈り」を大切にした八雲。

熊本での健やかな暮らしが、八雲の名作を生む源泉になったのかもしれませんね。

2. 夕陽と執筆。再現された「西向きの机」

八雲が書斎に選んだのは、西と南に縁側のある八畳間。
夕陽をこよなく愛した彼は、机をわざわざ西向きに置いて執筆に励みました。

小泉八雲の机

館内には、八雲が実際に使用していたものを再現した机が展示されています。

極度の近眼だった彼が、身を乗り出すようにしてペンを走らせていた姿が想像できて、胸が熱くなりました。

驚きの交友録!校長先生はあの「嘉納治五郎」

八雲が五高で教えていた時期、「柔道の父」で知られる嘉納治五郎が校長を務めていました。
文豪と、日本が誇る武道家。
そんな偉人たちが同じ場所で、同じ時に、熊本の教育を支えていたなんて、『最高な歴史』だな、と思えてしまいます。

庭園に佇む、松江との絆「梟の灯籠」

旧居の庭にひっそりと佇む一基の灯籠。 これは、八雲が愛した松江の藩主ゆかりの「梟(ふくろう)の灯籠」です。

小泉八雲旧居梟の灯籠

松江から寄贈されたこの灯籠は、知恵の象徴として、今も二つの故郷を繋ぐように静かに佇んでいます。

文学修行の場として。名作が生まれた場所

八雲にとっての熊本での3年間は特別な時間だったようです。

ひより

熊本の静かな書斎で書き進められた八雲の代表作『知られぬ日本の面影』。当時の日本の美しさを、旅の移動中や空いた時間に読み返してみませんか?

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編集後記:ひよりの独り言

賑やかな通町筋から一本入るだけで、そこには明治の静寂が広がっていました。

ハーンやその家族が、確かにここで笑い、祈り、暮らしていた。
そんな温かな気配を感じられる「手取本町旧居」は、私にとって大切なパワースポットの1つになりそうです。

小泉八雲手取本町旧居

  • 所在地: 熊本市中央区安政町2-6
  • 開館時間: 9:30 〜 16:30
  • 入館料: 大人 200円 / 小中学生 100円
  • アクセス: 通町筋電停から徒歩約3分

ひより

熊本の老舗デパート”鶴屋”のすぐ裏手。わかりやすい場所にあります。